1990年代バブル崩壊以降のわが国の経済状態は、「失われた20年」と呼ばれてきた。日本経済が長期の不況に陥った20年だ。ただし、視点を変えると、この20年は「高速化の20年」とも言える。Windowsとインターネットの登場によって、ビジネス環境は激変し、ビジネスのスピード化とグローバリゼーションが推し進められてきた。
ITとグローバリゼーションによって高速化されたビジネスでは、「革新」と「創造性」が、最も重要な競争優位性である。陳腐でスピード感のないビジネスは生き残ることができない。逆に、革新的で、創造性に溢れるビジネスが成功をつかむ。クリエイティブなアイデアがあれば、地球上どこにいても成功をつかむことが可能なのだ。たとえば、インドのベンガルは、インターネット回線を利用したコールセンターの外部委託ビジネスで、世界的な大成功を収めている。フィリピンのオンライン英会話は、安価な授業料と丁寧な指導方法で、世界中の英語学習者に好評だ。
本ワークショップでは、実践的なグループワークを通して、創造性溢れるアイデアの出し方をトレーニングしていく。創造性にとって重要な、数多くのアイデアを出す「拡散的思考」と、アイデアとアイデアを結合し、一つの優れたアイデアを導き出す「収束的思考」を体感してもらうことを目的としている。ワークショップの本来の意味に立ち返り、聞くだけの耳学問には決して陥らず、数人がグループで共同作業する形式で進めていく。

「拡散的思考・収束的思考によるアイデア創出」

講師兼コーディネータ：

高橋　潔 （神戸大学大学院経営学研究科　教授）
碇　邦生 （神戸大学大学院経営学研究科　博士課程）

※    参加者には、事前課題があります。参加申込時に配布される事前課題を、
ワークショップ当日までに解答し、持参してください。

＜タイムスケジュール＞

13:30～14:00　創造性についての講義
14:00～15:00　拡散的思考課題
15:00～15:10　休憩
15:10～16:10　収束的思考課題
16:10～16:20　休憩
16:20～17:00　気づきの共有・まとめ