過去の開催記録
日本的品質管理の功罪 −シックスシグマの狙い−
- 日 時
- 2004年12月11日(土) 13:30〜17:00
- 場 所
神戸大学大学院経営学研究科 206教室
- 参 加 費
概 要
日本企業の品質管理は磐石か。この問題を考えることが、今回のワークショップの目的です。品質管理の優秀さが日本企業の躍進を支えてきたことは、改めて指摘する必要がない事実です。そこで活用されてきたのは、単なる欧米の模倣ではない、日本独自の品質管理であり、それらは「日本的品質管理」として体系付けられ、世界中の企業で実践されてきています。しかし、最近の新聞紙上でも取り上げられているように、日本的品質管理にも陰りが見え始めています。日本的品質管理に何が起こっているか、ISO9000シリーズの実態はどうか、シックスシグマや日本経営品質賞(アメリカで生まれたマルコム・ボルドリッジ国家品質賞の日本版)とは何か、品質問題が生じたときに企業はどう対処すべきかなどの問題を皆さまと一緒に考えてみたいと思います。
今回のワークショップでは、日本的品質管理を超克するシステムとして知られているシックスシグマ活動で、注目を集めている二社の専門家と品質管理にも造詣の深い新進気鋭の管理会計研究者に基調講演をいただいたのち、パネル討議を行います。
本ワークショップでは、製品やプロセスの品質のみでなく、また、経営品質全般にわたるものばかりでなく、企業倫理、経営戦略、製品開発マネジメント、管理会計など多様な問題を取り上げる予定です。多くの方々のご参加を期待しています。10月13日(水)に開催されるシンポジウム「日本的経営を鍛え直す」にも参加していただければ、さらに理解を深めることができるでしょう。
なお、このワークショップは、独立行政法人日本学術振興会「人文社会科学振興のためのプロジェクト研究事業」のプロジェクト研究「失われた10年の再検討−日本の社会経済システムの功罪」として採択された研究プロジェクト「日本的品質管理の功罪」の一環として開催されるものです。
現代経営学研究所第48回ワークショップは、「日本的品質管理の功罪−シックスシグマの狙い−」のテーマのもとに、去る12月11日に開催されました。会員、非会員を問わず、多数の方々にご参加いただきありがとうございました。日本的品質管理の伝統をそれに拘束されることなく、さらに有用なものとするための活発な討議を、報告者のみならず参加者も含めて行うことができました。パネル討議の内容は『ビジネス・インサイト』49号に掲載されます。同誌掲載の論文とともに皆様のこの分野におけるご関心、ご理解が一層深まる契機となりますよう願っております。
プログラム
13:30-13:55 問題提起
加登 豊
(神戸大学大学院 経営学研究科教授)
13:55-14:25 基調講演
太田 勝之
(株式会社シマノ バイシクルコンポーネンツ事業部 開発設計部 専門課長)
14:25-14:55 基調講演
島田 直広
(GE横河メディカルシステム株式会社 ヘルスケアソリューション本部長)
14:55-15:25 基調講演
梶原 武久
(小樽商科大学 助教授)
15:25-15:45 コーヒーブレイク
16:00-17:00 パネル討論
〈司会〉加登 豊(神戸大学大学院 経営学研究科教授)