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第97回ワークショップ

広告・表示の適正化に向けてー広告倫理と広告リテラシー

日  時
2018年6月10日(日)13:30~17:00
場  所
神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ(大阪市北区鶴野町1-9 梅田ゲートタワー8F)
参 加 費
賛助会員・学生会員 無料(事前申込に限る)、非会員10,000円

概 要

 広告には、消費者に商品やサービスの特徴を伝え、消費を刺激する重要な役割がある。ところが近年、消費者の誤認を招くような広告・表示があり、法制が強化された。広告・表示は、企業と消費者のコミュニケーション・ツールで あるが、消費者の知識は乏しく、適正な表現は企業側の倫理によるところが大きい。2016年4月には、改正景品表示法(以下景表法)が施行され、課徴金制度が導入されたが、景表法違反は大手企業でも発生し、消費者庁の措置命令は2016年度16件、2017年度6件、うち課徴金違反は、2016年1件、2017年4件で、 燃費や特保食品の不当表示が対象だった。
 日本では、従来の4大広告媒体のトップであるテレビ広告費に、ネット広告費が迫りつつある。ネット広告が増える中、メディア環境の変化で新たな課題が表れてきている。従来は、広告も出向前の審査が機能していたが、最近ネット広告などは審査を通らずに公開されることがある。CSRが問われる時代だけに「正しい情報を正しく伝える」責任が企業にあり、広告も同様である。消費者が安心して商品やサービスを選べるように、事業者が広告・表示の適正化を改めて推進するためには、いま何が必要なのかを課題としてとりあげる。
 本ワークショップでは、消費者の意見を交えた解説、広告主の立場からの適正化、リスク回避の観点から広告・表示のポイントをチェックできる方法を講演し、次に消費者から評価される広告事例について、企業と消費者がWIN-WINとなる「良い広告・表示」に関して解説する。パネルディスカッションでは、消費者が感じている広告への不信や、消費者問題になりそうな表現の事例などを交えて、適切で分かりやすい広告の在り方を議論し、ネット時代を迎えた広告・表示について討議する。

問題:次の広告表現で問題だと指摘される箇所はどこか考えてください。
高校生の男女が、自転車に二人乗りして公園を走り、木陰でジュースを交互に飲んだ。
そのときに近くを通る子どもがからかうので、アッカンベーをした。
答えは当日会場で!

プログラム

【プログラム】
13:30-13:40 問題提起:馬場 新一  (神戸大学大学院経営学研究科 准教授)
13:40-14:40 ご講演 1:井尻 靖彦 氏(日本広告審査機構 【JARO】  事務局長)
14:40-15:40 ご講演 2:鈴木 信二 氏(日本アドバタイザーズ協会 【JAA】 専務理事)

~~ 休憩(20分) ~~

16:00-17:00 パネルディスカッション
パネリスト:
井尻 靖彦 氏
鈴木 信二 氏
樋口 容子 氏(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 【NACS】 西日本支部長)
司   会:
馬場 新一