過去の開催記録
第20回ワークショップ
環境調和をめざした経営の可能性
- 日 時
- 1997年11月 29日(土)
- 場 所
神戸大学アカデミア館5階504教室
- 参 加 費
概 要
環境問題は現在地球上での最も大きな問題といっても決して過言ではありません。人々の環境意識も、ここ数年のうちに急速に高まり、環境保全の重要さは広く認識されるようになってきました。経済環境も、起業に環境保全活動を促進させる方向で急速に変化しつつあります。
たとえば、昨年秋には、環境マネジメント規格IS014000シリーズが一部発行され、その認証取得の動きが世界的に広がりを見せつつあります。製品の購入時に製品の環境負荷や製造業者または販売業者の環境への取り組みを考慮するグリーン購入(グリーン調達)も、大企業や政府機関を中心に進みつつあります。企業が自主的に環境報告書を作成して、ステイクホールダー(利害関係者)へ配布することも珍しくなくなりました。環境調和型の製品開発も活発です。また、環境税の導入も検討中ですし、リサイクルや廃棄物処理の法規制も整備されてきました。
このように環境調和をめざした経営の必要性が高まっていることは、もはや自明のところとなっています。しかし、環境調和型の企業経営は、目的として掲げることは容易であっても、その実践にあたってはさまざまな困難が生じることになります。その根本的な原因は、環境調和経営を実践するためのコストとその効果(ベネフィット)の関係が不明確なことにあります。
第20回ワークショップでは、この環境調和をめざした経営の現状と問題点を、さまざまな角度から分析することを目的とし、環境マネジメントシステムの導入・構築(大規模企業と中堅企業の事例討論)、企業外部への環境情報提供の意義、環境経済学の視点からの検討など実践的かつアカデミックな議論が行われました。