過去の開催記録
第16回ワークショップ
キャリアをデザインする −日本の産業社会におけるキャリアのあり方−
- 日 時
- 1996年11月 30日(土)
- 場 所
- 参 加 費
概 要
本来どのように長期的な仕事生活を歩むかという問いは、だれにとっても重要な問いです。そして、キャリアの道程は、本来個人がデザインし、決定していくべきものです。
ところが、日本の産業社会では、この会社をやめるこはまずないだろうということで、キャリアを自覚的にデザインするという発想が必ずしも十分ではなかったのではないでしょうか。そのために、言葉の真の意味でのスペシャリストや真に自立的な人間がなかなか育ってこなかったのではないでしょうか。時代は、個人にキャリアの問題を今まで以上に深く考えることをせまっています。組織に乗っかっておれば安心だという時代は終わりました。どんなに今の仕事や所属組織が大好きでも、われわれは、けっして仕事の奴隷だったり、組織に囚われの身であってはならないと気づきつつあります。でも、いざキャリアを突然自分でデザインしなさいといわれてもむつかしいものがあります。
そこで、「キャリアをデザインする——日本の産業社会におけるキャリアのあり方」というテーマのもとに、キャリア・デザインやひとの育成(あるいは仕事の与え方)に関して先進的な動きのある企業3社の人事部の方と、専門の研究者から成るパネルで議論を深めたいと企画しました。
このワークショップでは、下記のように、神戸大学経営学部教授の金井壽宏が経営学におけるキャリア・デザイン論のいくつか切り口について問題提起をおこなった後に、ジャスコでのキャリア・デザイン研修、ソニーでの職種別採用とスペシャリスト育成、ミスミでの徹底した社内公募制と自立型人材の選抜をめぐって、産能大学のキャリア・カウンセリング専門家とともにパネル討議をおこないました。