過去の開催記録

第105回ワークショップ

働きがいを「数字」・「長い目」・「広い視野」で問い直す<オンライン実施>

日  時
2021年6月20日(日)13:30-17:00
場  所
Zoomによるオンライン開催
参 加 費
一般会員・学生会員:無料(事前申込要) 非会員:事務局にお問い合わせください

概 要

*お申し込み締め切りました

「働きがいのある会社は、良い会社である」という命題は、一見すると、疑うべくもない自明のもののように思えます。各種調査の結果を見れば、「働きがい」は、ビジネスパーソンの企業選択や所属先企業の評価基準として、必ずといっていいほど上位項目としてあげられていますし、企業の採用活動においては、「働きがい」を前面に押し出している事例がそこかしこに見られます。Sustainable Development Goals(2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標:SDGs)の中でも、第8番目の項目として「働きがいと経済成長の両立」がうたわれていることをご存知の方も多いことでしょう。

個人にとって「働きがい」が重要な意味を持つことは間違いないとして、私たちは、これを手放しに歓迎してしまってよいのでしょうか。例えば「働きがい」を前面に押し出した採用活動を行って、就労者も「確かに働きがいがある!」と実感しているようなケースであっても、実際には、「働きがい」ゆえに長時間労働が起こっていたり、ワーク・ライフ・コンフリクト(仕事と家庭の間の葛藤)が発生していたり、といったことが起こってないでしょうか。

このワークショップでは、「働きがい=悪いもの」でも「働きがい=無条件に良いもの」でもなく、少し冷静に、この問題を考えてみたいと思います。「働きがい」について体系的に調査した既存研究のデータ、生活を含め働く人の心理や行動を探求する近年の組織行動研究における議論や実証研究の成果、日本の就労社会を反映したポップカルチャー(例えば、漫画)のコンテンツといったさまざまな観点から、「働き方」をめぐる論点を抽出し、参加者とともに、この問題ついて少し立ち止まって考えるワークショップにしたいと思います。

*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、Zoomによるオンラインでの開催となります。事務局にお申し込みいただいた方にメールにて連絡いたします。

プログラム

13:30-13:45 解  題 鈴木 竜太(神戸大学大学院経営学研究科 教授)

13:45-14:10 講演➀  実態調査から見る「働きがい」の現実 
                              辰巳 哲子氏(リクルートワークス研究所 主任研究員)

14:10-14:35 講演②  組織行動研究は「働きがい」について何を語っているか?
                                森永 雄太氏(武蔵大学経済学部経営学科 教授)

14:35-15:00 講演③  ポップカルチャーから見る日本の「働きがい」
                                 上野山 達哉氏(大阪府立大学大学院経済学研究科 教授)
    ~ 10分休憩 ~
15:10-15:50 パネル・ディスカッション
                            パネリスト:辰巳 哲子氏、森永 雄太氏、上野山 達哉氏、鈴木 竜太
                            司会 / モデレータ:服部 泰宏(神戸大学大学院経営学研究科 准教授)

15:50-16:10 Q&A セッション
   ~ 10分休憩 ~
16:20-16:40 ブレークアウトルーム・セッション
16:40-17:00 全体ディスカッションと総括