過去の開催記録
サービス・イノベーションにおける人材育成
- 日 時
- 2010年3月14日(日) 13:30〜17:00
- 場 所
神戸大学六甲台講堂
- 参 加 費
概 要
近年、サービス・イノベーションについての関心が、政府、産業界において高まっています。この背景には、「スマイルカーブ現象」と呼ばれる、付加価値連鎖の中で組み立て製造よりも、下流のサービス&サポートの利益率の高さに注目が高まっていること、あるいはサービス産業自体の、生産性向上への要請等があります。
サービス・イノベーションについて、新技術を活用したサービス分野での市場需要創出や、あるいはサービスの業務設計自体の革新など、様々に議論されていますが、サービス業務の効率性や生産性の向上、サービスの事業開発への需要といった課題に対し、解決できる人材が求められているといえます。神戸大学は文部科学省の「サービス・イノベーション人材育成プログラム」に採択され、こうした課題解決される人材を育成するためのプログラムの開発を行ってきました。とりわけ、サービスの業務をプロセスとして把握し、設計、管理を行うことを効果的に可視化し理解すること、事業開発のアイデアを創発するために、映像教材開発に重点を置いてきましたが、2009年度にはこうした開発教材が7本のDVDとして結実しました。
本ワークショップでは、このうち、1971年に設立された日本で最も古い企業内大学である「日本マクドナルドのハンバーガー大学」に焦点をあて、映像教材の上映とともに、共同で映像を作成いただいたマクドナルド社ハンバーガー大学長のご講演、およびパネル・ディスカッションを行います。日本のハンバーガー大学は、アメリカのシカゴなど世界に7つ設立されているうちの一つであり、人材育成の革新的なプログラムを持ち、毎年、500回以上のセッションを行い、15,000名以上の社員教育を行っています。
サービス産業の生産性の向上については、製造業と比較して、我が国のサービス産業における企業規模の相対的な小ささや、労働集約的な業界構造等に起因するとされる、生産性の低さが従前より指摘されてきました。サービス取引が持つ、無形性、同時性、異質性、消滅性といった特殊性を理解した上で、サービスの業務プロセスを設計し、改革し続け、そこに従事するヒューマン・リソースを最大限に生かしてきた事例について、実際に人材育成プログラムを実践されている方々とともに討議を行い、参加者の皆さんとともに理解を深めていきたいと思います。
プログラム
13:30−13:35
司 会 : 南 知惠子(神戸大学大学院経営学研究科 教授)
13:35−13:55 講 演
伊藤 宗彦(神戸大学経済経営研究所 教授)
13:55−14:40 ビデオ上映
〜 休 憩 〜
14:50−15:20 講 演
佐野 博文 氏 (日本マクドナルド株式会社ハンバーガー大学 学長)
15:20−15:50 講 演
碓井 誠 氏 (フューチャーアーキテクト株式会社 取締役副社長)
15:35−17:00 パネルディスカッション
〈パネリスト〉
佐野 博文 氏 (日本マクドナルド株式会社ハンバーガー大学 学長)
碓井 誠 氏 (フューチャーアーキテクト株式会社 取締役副社長)
平野 光俊 (神戸大学大学院経営学研究科 教授)
伊藤 宗彦 (神戸大学経済経営研究所 教授)
〈司 会〉
南 知惠子 (神戸大学大学院経営学研究科 教授)