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第96回ワークショップ

マーケティングとスマート化 ー企業はA Iをいかに活用すべきか

日  時
2018年3月4日(日) 13:30~17:00
場  所
神戸大学大学院経営学研究科 本館206教室
参 加 費
賛助会員・学生会員 無料(特別優待:事前申込に限る)、非会員10,000円

概 要

 AIやIoTなどのデジタル情報通信技術(ICT)を活用して一層の最適化や高機能化をめざすスマート化に関しては、マーケティングの領域でも大きな課題となってきている。そこで、第96回のワークショップでは、「マーケティングとスマート化-企業はAIをいかに活用すべきか」というタイトルで、この課題を考えてみたい。

 AIとビジネスとの関係に関しては、しばしば「AIは人間の仕事を奪うのか」という課題が投げかけられる。それは興味をひく課題ではあるが、デジタル技術革新が産業や社会に及ぼす影響は複雑であり、どのようなビジネスモデル革新が連鎖的に起こるかによって大きく揺れ動くものであるため、その予測はかなり難しい。しかも、スマート化はサービス化とともに展開されやすいことも影響する。

 マーケティングや経営の課題としては、そのようにさまざまな可能性が開かれ、さまざまな事業やビジネスモデル革新が次々に展開されることを視野に入れたうえで、その技術環境のもとで企業は何をすべきかを考えることになる。すなわち、AIなどのスマート化の技術を利用・導入すべきかどうかという課題だけでなく、サービス化と組み合わせて、その技術を活用するための人材の管理や育成をどうすべきか、あるいは、AIによる意思決定の支援を利用しながらも、スタッフの創造性や顧客との関係性をどのように導くべきかといった課題などを広く考える必要がある。

 このとき、技術的に可能になることと、その技術を顧客が受け容れるとか、企業が収益を挙げられることの間にはギャップがあることを認識する必要があるだろう。言い換えれば、市場や企業組織におけるさまざま反応やライバル企業との競争を十分に考慮して、AIなどのスマート化の技術をいかに活用し、製品やサービスの事業をいかに展開すべきかという課題を捉えることが重要になる。このような問題意識のもとで、本ワークショップでは、マーケティングの領域におけるスマート化やAI利用に関わる事業展開の事例を講演してもらい、そのうえでスマート化による新たな事業開発やビジネスモデル革新の可能性をパネルディスカッションを通じて検討したいと考えている。

プログラム

13:30-14:00 解題 
高嶋克義(神戸大学大学院経営学研究科 教授)
14:00-14:40 ご講演① 
井上あきの 氏(パナソニック株式会社ビジネスイノベーション本部 AIソリューションセンター戦略企画部 主幹)
14:40-15:00 ご講演②
後藤泰徳 氏(兵庫県工業技術センター 上席研究員)

~ 休憩(20分間) ~

15:20-16:00 ご講演③ 
上間裕二 氏(株式会社ジンズ JINS MEMEグループ)

16:00-17:00 パネルディスカッション

パネリスト: 井上あきの 氏、後藤泰徳 氏、上間裕二 氏
司会: 高嶋克義