過去の開催記録

第51回ワークショップ

企業の競争優位性と知的資産の活用 -知的資産のレポーティングとファイナンス-

日  時
2005年9月10日(土) 13:30〜17:00
場  所

神戸大学大学院 国際協力研究棟

参 加 費

概 要

産業経済から知識創造経済への経済基盤の移行を受けて、企業価値創造の推進力としての知的資産が今や大きく注目されております。わが国でも、「知的財産立国」が国家戦略として掲げられ、知的資産をいかに活用して企業価値を高めるか、また、その実態をいかに認識・測定し、その結果を報告するかが企業の喫緊の課題となっております。平成16年1月に経済産業省から研究開発投資を中心とする知的財産情報開示指針が公表され、この10月(予定)には、人材のコンピテンス、技術、ノウハウ、ブランド等を包括した知的資産指標に関する指針が公表されることになっております。

このような人的資産・構造資産・関係資産といった知的資産に関する情報の開示は、従来の有形財を担保とするファイナンスから、リレーショナル・バンキングに代表されるような企業の成長力を評価するファイナンスのあり方へと大きくシフトしつつあります。 しかしながら、企業の成長性を形成する知的資産に関する情報が、企業の資金調達にどのように役立つかについては、いまだほとんど明らかになされていないのが現状です。

そこで、本ワークショップでは、知的資産のレポーティングとファイナンスについて、主要な諸外国の先行理論研究や具体的事例を含めて考えてみるとともに、わが国金融機関や証券市場におけるベンチャー・キャピタリスト、証券アナリストを対象とした調査分析を踏まえて、実務家、研究者および政策担当者それぞれの視点から、活発に議論していきたいと考えております。 多数奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。

現代経営学研究所第51回ワークショップは、「企業の競争優位性と知的資産の活用−知的資産のレポーティングとファイナンス−」というテーマのもとに、去る 9月10日に開催されました。会員、非会員を問わず、多数の方々に ご参加いただき誠にありがとうございました。今回は、新日本監査法人、中央青山監査法人およびオムロン株式会社から講演者とコメンテータをお招きし、それぞれ の観点から知的資産を活用したマネジメントのあり方についてお話しいただきました。コメンテータを交えたパネル討議では、知的資産のレポーティングとファイナンスの面から、活発な議論がなされました。 この講演の概要や討議の 内容は『ビジネス・インサイト』52号に掲載する予定 です。同誌掲載の 論文とともに皆様のこの分野におけるご関心、ご理解が一層深まる 契機となりますよう願っております。

プログラム

13:30〜13:50 問題提起
古賀 智敏(神戸大学大学院経営学研究科教授)

13:50〜14:25 基調講演
北尾  善一
(オムロン株式会社経営企画室知的財産部
企画グループマネージャー)

14:25〜15:00 基調講演
與三野 禎倫(神戸大学大学院経営学研究科助教授)

15:00〜15:35 基調講演
二村  隆章
(新日本監査法人知的財産部部長代表社員)

1535〜15:55  コーヒーブレイク

15:55〜17:00  パネル討論
〈司会〉
榊原 茂樹(神戸大学大学院経営学研究科教授)

〈コメンテーター〉
市村 和雄(中央青山監査法人知的財産経営支援室室長)
内田 恭彦(神戸大学大学院経営学研究科助教授)