過去の開催記録

第26回ワークショップ

企業年金の将来を考える

日  時
1999年6月4 日(金)
場  所

大和銀行本店 講堂

参 加 費

概 要

後援:大和銀行
 今年の5月下旬の日本経済新聞に年金に関し2つのニュースが流れました。

 一つは、厚生年金の保険料収入が年間の給付を下回ったというものです。これは、2001年にそうなるであろうと予想されていましたが、それが2年早く逆転しました。かなり早いスピードで公的年金の成熟化が進んでしまいました。

 また、その2日後に、日本経済新聞が主要上場企業65社に対して行った調査によると、退職金の積み立て不足が約6兆円にも達すると報道されました。

 このようにわが国の年金制度は、公的、私的を問わず、大きな回り角にさしかかっています。第26回ワークショプは、企業年金にさまざまな角度から、アプローチしました。

 中村実氏(株式会社野村総合研究所)は、給料、健康保険、年金、住宅補助等々、従業員に対するトータル・コンペンセーションの中で年金を位置づけて年金問題を考えるべきだと主張されました。

 徳住祥蔵氏(新日本製鉄株式会社)は日経連の企業年金問題検討会小委員会座長として、現在進めておられる企業年金改革の最近の動向を、新日本製鉄株式会社の事例を紹介されながら、解説されました。

 藤井龍氏(ダイハツ厚生年金基金)は、年金資産の運用体制について、自基金の事例に沿いながら、その課題と新しい時代への対応を、主張されました。最後に、上田宗央氏(パソナ・グループ)は、同社の事例を中心に、最近のホット・トピックである401Kプランの導入について解説されました。

 休憩の後、4人の講師のお話に対する質問と応答の時間がもたれ、活発な質疑応答がなされました。今回のワークショップの全体は、『ビジネス・インサイト』第7巻3号に掲載されておりますので、是非、御一読下さい。

プログラム

開会挨拶
榊原 茂樹(神戸大学大学院経営学研究科 教授)

基調講演
中村 実氏(株式会社野村総合研究所 研究創発センター研究理事)
徳住 祥蔵氏(新日本製鉄株式会社 財務部専門部長)
藤井 龍氏(ダイハツ厚生年金基金 常務理事)
上田 宗央氏(株式会社パソナ エグゼクティブバイスプレジデント)

質疑応答 講師全員

閉会挨拶
藤原 賢哉(神戸大学大学院経営学研究科 助教授
現代経営学研究学会事務局長)