RIAMビジネススクール 総合コース

本ビジネススクールは、将来のゼネラルマネジャーを目指す方々を対象に、幅広い分野について学習していただくコースです。
長期間(1年半)の神戸大学MBAのプログラムからエッセンスを抽出し、短期間(5か月)で集中的に学ぶため、非常に効率良く、かつ、ハードなプログラムとなっております。

2025年度 第22期 開催概要(6月開講)
             
カリキュラム

<実践を経営理論から考える能力>

マーケティング、経営組織・人事、アカウンティング・ファイナンス、経営戦略、技術経営の5つの分野について学習し、経営学全般の体系的な理解に努めます。
各講義は、一般的な座学ではなく、講師と受講生が双方向に意見を交わす対話型が中心の学習スタイルです。個人またはグループで事例について考察し発表を行い、それを全員で考えて意見を交換します。物事を多方向から見ることにより、一つではない、多様な答えがあることが体感できます。

 

<グループワークを通じた多様な視点>

「プロジェクト研究」では異業種・他社の受講生同士が全員で協力し、一つのテーマについて議論、結果を導き出します。
他社・異業種のメンバーとグループを作り、テーマを設定、仮説を立てて検証します。現状がどうなっているかという調査研究ではなく、インタビューと文献調査から、「なぜ」「どのように」という問いをもって、企業経営に踏み込んだ考察をすることを目標とします。研修最終日がプロジェクト研究の発表会となります。

対象者 30~40代の課長クラスで、現在の職種は問いませんが、将来ジェネラルマネジャーを目指す方、及びその対象者。
期間 2025年6~11月の指定金・土 全17日 講義スケジュー
講義科目

マーケティング

担当/森村文一 

マーケティングの知識は、営業・マーケティング部門だけでなく、企業の全てのマネジャーに必須の知識です。なぜなら、顧客の価値創造は営業・マーケティング部門だけで達成できることではないからです。企業の全ての部門が、顧客を知ろうとし、顧客の問題を解決しようとする。言い換えると、変化の激しい現代において「顧客志向が高い」ことは必須です。
マーケティングは、2つのブロックで構成されます。闇雲で場当たり的な価値創造では、思ったようにうまくいかなかったり、偶然うまくいったため再現性がないなど、経営上の問題が出てきます。ブロック1では、価値創造を設計し管理するマネジリアル・マーケティングの考え方や、マーケティング・ミックスの設計、市場変化とマーケティングを取り上げ、マネジリアル・マーケティングについての理解を深めます。
自社のブランドまたは商品が顧客に選ばれ続けるためのマーケティングを構築するためには、顧客を理解することが大前提であり、そのための知識は必須です。ブロック2では、BtoCおよびBtoBにおける購買意思決定プロセス、顧客との関係性の構築と維持、サービス設計、情報技術の活用を取り上げ、顧客をより良く知るためのフレームワークや方法についての理解を深めます。
マーケティングのセッションは、知識を得るだけが目標ではありません。毎回、ある成功・失敗事例についてグループごとまたは全体で積極的に意見交換を行います。この積極的な対話や得た知識を通じて、今、市場で何が起きているのかを理解する能力や、次の打ち手を的確に考える能力の獲得を目指します。

経営戦略

担当/栗木   契

戦略論は、経営における統合の問題にさまざまな切り口から挑んできました。ビジネスは、企業の各種の活動(Function)のミックスとして実現します。企業は、そこで必要となる諸活動の重要度を整理し、位置づけ、そのもとで各活動を方向づけ、組み合わせていく作業、すなわち統合(Synthesis)という問題に取り組むことによって、寄せ集めの活動の集合からは生まれることのない成果を手にすることができます。
戦略論の主要な役割は、企業活動の統合をうまく実現することです。戦略論は、マーケティング、財務、人事、研究開発、生産、サプライチェーンなどを俯瞰する立ち位置から経営の問題をとらえます。戦略論はこれらのさまざまな領域に広がる企業活動をいかに結びつけ、そこから生まれる効果をいか高めるか、すなわち経営における統合という問題に挑むことによって企業をさらなる飛躍へと導くことにかかわります。
このセッションでは、戦略論において確立されてきた代表的な分析枠組みや思考方法を、座学とワークを組み合わせながら学んでいきます。ビジネスモデル構築、5F分析、プロダクト・ポートフォリオ分析、戦略計画、エフェクチュエーション、仮説思考といった戦略論の分析枠組みや思考方法の基本をおさえ、エクササイズを通じて理解を深めます。
そのねらいは、受講生の皆さんが今後、企業の経営にかかわるなかで直面する統合の問題への対応に必要な知見や能力を養うことです。戦略論の理論を紹介しながら、アクティブなエクササイズにも取り組んでいただくことで、皆さんの経験や知識のブラッシュアップをはかります。

経営組織・人事

担当/庭本佳子

このセッションの1回目は、チーム型組織におけるデザインや原理と、チーム・マネジメントに関する考え方を紹介した後、ケースを用いてディスカッションを行います。チーム型組織では、個人の自律性と組織としての統率のバランスをうまくとっていくことが課題ですが、ケースではどのような工夫がなされているのかについて、考えていきます。
2回目は、人事管理がテーマになります。リーダーシップが人と人の直接的な相互作用から人の行動に影響を与えうるものであるのに対して、人事管理は主に制度・施策といった仕組みを通じて人をマネジメントするものです。人的資源管理(HRM)という人事管理の理論領域をベースに、人事制度・施策の設計や運用について説明し、それらの背後にある整合性や柔軟性の原理について紹介していきます。そして、組織内の諸環境(たとえば戦略や組織構造)と人事管理のつながりを見て、組織マネジメントにおける人事管理の位置づけを確認していきます。さらに、近年話題となっている人的資本経営について、人的資本情報の開示傾向に関して講師が行ってきたデータ分析を参照しながら、現状と課題をみていきます。それらを踏まえ、人的資本経営ではどういったことが論点になっているのか、HRMの枠組みから議論していきます。

経営組織・人事

担当/服部泰宏

このセッションの1回目は、グループダイナミクス(集団力学)とリーダーシップについて学びます。まず、2人以上が集まった時に発生する問題、さらには3人以上が集まった時に発生する問題というように、集団の中で生起する諸現象について解説した上で、手段におけるリーダーシップの問題へと話を進めます。リーダーシップの基本的な考え方のバリエーションについて触れたのち、古典的なリーダーシップ理論から新しい理論について解説し、最終的には、皆さん自身の経験に基づく「リーダーシップのしろうと理論(lay-theory)」という考え方を紹介します。
2回目は、組織デザインについて考えます。分業(e.g. 機能別分業と事業別分業)と調整(e.g. 標準の設定、上位者への問い合わせ、水平的情報交換)など、組織デザインの基本的な考え方を紹介した上で、ティールやホロクラシーといった「新しい」組織のあり方について、考えます。
3回目は、人事管理の一機能である採用に焦点を当てます。採用とは、メンバーの能力・特性などの初期値(デフォルト値)を設定する活動であり、組織の境界を跨ぐ個人とそうでない個人を選別する活動になります。この採用について、講師自身が行ってきた調査の実データなどを交えつつ、議論していきたいと思います。

アカウンティング・
ファイナンス

担当/佐久間智広

管理会計(マネジメントコントロール)は、財務情報を中心とし、非財務・非会計情報も活用して、組織の意思決定に有用な情報を提供し、組織をコントロールして人を動かす仕組みです。まず、予算管理(利益管理)や原価管理といった基本的な仕組みを理解します。その上で、プロフィット・マネジメント(CVP分析)、予算管理と業績評価、さらに財務・非財務情報や非会計的要素を組み合わせた戦略マネジメント手法(Balanced Scorecard)などの具体的な仕組みを学びます。最後に、管理会計の仕組みを構築・運用する際によく直面する課題や問題を取り上げ、それらの発生原因と対処法について検討します。

アカウンティング・
ファイナンス

担当/髙田 知実

経営戦略、マーケティング、ファイナンスなど企業経営におけるさまざまな意思決定の巧拙は、企業自らが作成し、株主・債権者などの利害関係者に対して公表する財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など)に反映されます。
このセッションでは、こうした財務諸表が作成される基本的な仕組みと、財務諸表を利用した企業の分析方法を中心に講義します。法令等による最新の制度変更を踏まえながら、企業が強制的に、あるいは任意で開示する資料をもとに、企業を主として財務的に分析するための方法を修得することを目的とします。

アカウンティング・
ファイナンス

担当/森 直哉

ビジネスが社会を支え、ファイナンスがビジネスを支えています。希少な経営資源(ヒト・モノ・カネ)を浪費しそうな企業は、有利な条件でカネを使わせてもらえません。競争的な市場メカニズムのもとで、企業はいかにカネを有効に活用できるのかが問われていることになります。
このセッションでは、標準的なファイナンス理論を解説します。そのうえで、具体的な事例(ケース)や演習によって、理解を深めます。新聞・雑誌記事の解説が、しばしばファイナンス理論の観点からは間違っている、もしくは、十分ではないことを知る機会にもなるでしょう。

技術経営

担当/原 泰史

「技術経営(MOT)」とは、技術を積極的に創造・活用・制御することで企業や社会の便益を高めようとする組織的活動、およびそれに関する知識体系のことを指します。しかしながら、技術を磨いたとしても、それが市場で受け入れられなければ、すなわち社会的価値・経済的価値を生み出すことができなければ、企業は立ち行かなくなってしまいます。では、どうすればよいでしょうか?近年では、イノベーション研究という分野でその対処方法が多く議論されています。
このセッションでは、MOTおよびイノベーションの観点から、企業がイノベーションを生み出しそれを実際の利益に結びつける方法について、講義、ケーススタディ、グループディスカッションなどを通じて学びます。企業は最先端のサイエンスをどのように活用すべきなのか、決まりごとの多い大企業の中で新規事業・新製品を立案し市場投入まで結びつけるには、どのように正当性を獲得すべきなのか、ルーチンワークの多い企業の中で「知の深化」にとどまらず、いかにして「知の探索」を行うべきか、国の制度や法制度は、どのようにしてイノベーションを律速しあるいは加速させるのか、スタートアップは、どのように生まれ経済活動にどのような影響を及ぼしうるのか、データはどのようにビジネスで活用できるのか。
このようなイノベーションに関する諸話題について議論することで、企業でイノベーションを実現する方法について理解を深められればと思います。

費用 605,000円/人(税込み)
会場 神戸大学六甲台キャンパス  アクセスマップ

参加企業(2004~2024年度)

IHI 浅野研究所 足立石灰工業 アストラゼネカ 飯田 江崎グリコ オーウェル 大阪ガス
オリックス カネカ 川崎重工業 キユーピー 近畿工業 グンゼ 高菱エンジニアリング
コカ・コーラウエスト 越田コンサル コベルコE&M コベルコシステム 小山 堺化学工業 
山陽特殊製鋼 瑞光 住友信託銀行 生活協同組合コープこうべ 瀬戸内海放送
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング ソフト99コーポレーション 宝酒造 WDB
タワージャズ 中央電力 土屋商店 ツネイシカムテックス テクノトレーディング
寺崎電気産業 東洋ゴム工業 新田ゼラチン 日本電気 野崎印刷紙業 
ハイレックスコーポレーション ハウス食品 ハウスビジネスパートナーズ パナソニック  
バンドー化学 フィガロ技研 プライミクス 北陸バンドー ホルビガー日本 
マックスバリュ西日本 マルホ 三木楽器 三井物産 ミックウエア  
三菱電機インフォメーションシステムズ 三菱日立パワーシステムズ 三ツ星ベルト  
みなと銀行 ヤンマー UCC上島珈琲 ルネサスエレクトロニクス レンゴー ロート製薬
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