過去の開催記録

第14回ワークショップ

成功中堅企業に学ぶ新規事業戦略

日  時
1996年6月22日(土)
場  所
参 加 費

概 要

 リストラによる余剰人員の再配置先の受け皿として、多角化の一環として、あるいは本業自体の改革のためなど、さまざまな理由で新規事業の開発を目指す大企業は少なくない。最近の調査に依れば経営課題の第一位ですらある。
 しかしながら、一方において現実にこの課題に特段の体制を作って取り組んでいる企業は2割程度に過ぎない。これにはいくつか理由が考えられるが、ひとつは従来大企業が行ってきた「プロダクトアウト」をゆるさなくなったマーケットに、どう対応して良いか分からないということがあるのではあるまいか。
 ところが世の中には、この長い不況のトンネルの中で、好業績を上げている中堅企業がある。これらの企業には、いくつかの特徴がある。それは「スモール企業による、スモールマーケット対応」「個別顧客対応」「情報の共有化」などである。
 これこそ小さく生んで大きく育てる新規事業が学ぶべきポイントと思われる。そこでその代表として徹底したファブレス化(fabrication- less: 製造設備を持たない)とアウトソーシング化(outsourcing: 外部調達)した製造業とでもいうべき問屋・株式会社ミスミの取締役武居雅夫氏を迎えてお話を聞く。従業員185名、売上高270億円の同社は、顧客の1品注文に応じ、なおかつ驚くべきことに人事部まで廃止してしまっているのである。
 また、ご自身が中堅企業であり、中堅企業に詳しい企画調査会社株式会社プラン・ドゥの代表取締役の竹内奉正氏にも加わっていただき、一般的な成功中堅企業の事例から導かれる手法・戦略・原則などを広く語り合ってみたい。
 コーディネーターは自身が新規事業開発の経験を持ち、かつ、10年前と今日では、新規事業の開発手法はすっかり変わったと主張する経営学部教授の倉光弘己が担当する。

プログラム

発題及び講師紹介
倉光 弘己 (神戸大学経営学部教授)

講 演
武居 雅夫氏(株式会社ミスミ 取締役)

パネル討議
「新しい新規事業の視点」
〈司会〉吉田 順一 (神戸大学経営学部教授)

〈パネリスト〉
武居 雅夫氏(株式会社ミスミ 取締役)
竹内 奉正氏株式会社プラン・ドゥ 代表取締役)
倉光 弘己氏(神戸大学経営学部教授)