ポートアイランドに神戸医療産業都市が誕生してから１５年を迎えようとしています。先端医療センター、理化学研究所の研究拠点、中央市民病院、スーパーコンピュータ「京」などの研究や臨床の機関のほか、すでに２３４社（２０１３年４月３０日現在）の医療産業関連企業等が集まり、日本におけるバイオメディカル分野の一大集積を形成するまでに至っています。しかし、クラスターとしての成果はどうでしょうか。研究から市場化に至るまで長い時間がかかるバイオメディカル分野だとしても、１５年が経過した時点にあっては、クラスターとしての成果の実態を見極め、課題があれば明らかにして対応策を考える必要があります。このことは、神戸医療産業都市が、バイオクラスターとして持続的に発展するために避けては通れないプロセスと言えます。
今回のワークショップでは、まさにそうしたレビューの一環として、神戸医療産業都市構築の立役者である神戸市幹部、進出企業の経営者、バイオクラスターの本場カリフォルニア・ベイエリアで活動するベンチャー経営者、ネットワークやイノベーションという視点からバイオクラスターを調査している研究者が一堂に会し、神戸あるいは関西のバイオクラスターの実情や課題、日米さらにはヨーロッパのバイオクラスターに見いだされる相違点と共通点、バイオクラスターの成功要因や多様な成功パターンの可能性などについて議論したいと思います。そのうえで、神戸医療産業都市が、活性化し、持続的に発展するために、どのような取り組みが必要となるかについて、ご参加の皆様と一緒に考えてまいりたいと思います。

【プログラム（予定）】

13：30－13：35 挨拶　　　水谷　文俊（神戸大学大学院経営学研究科長 教授）
13：35－13：55 問題提起　原　拓志　（神戸大学大学院経営学研究科 教授）
13：55－14：15 ご講演　　三木　孝氏（神戸市医療産業都市推進本部 本部長）
14：15－14：35 ご講演　　横山誠一氏（アスビオファーマ株式会社 代表取締役社長）
14：35－14：55 ご講演　　桝本博之氏（B-Bridge International Inc. CEO）
14：55－15：15 ご講演　　若林直樹氏（京都大学経営管理大学院 教授）

～～　休憩　～～

15：30－17：00 パネルディスカッション

パネリスト：
三木　孝氏
横山誠一氏
桝本博之氏
若林直樹氏
司会：原　拓志