過去の開催記録

第10回ワークショップ

被災地の構造と復興のダイナミズム —阪神大震災からの教訓—

日  時
1995年6月 22日(土)
場  所

神戸大学アカデミア館5階504教室

参 加 費

概 要

 阪神大震災をきっかけに、日本中、世界中の人々が、普段は気がつかない様々な問題を考えさせられたことと存じます。生活の日常基盤(ライフライン)や交通のインフラ、他ならぬ自分の住まい、産業基盤、コミュニティ意識、ボランティアなどの協力ネットワーク等々。
 神戸大学では全学レベルで震災にまつわる研究が多様な学問分野の立場からなされておりますが神戸大学経営学部が中心に組織しております現代経営学研究学会でも、いち早くこの問題に取り組みました(近刊の『ビジネス・インサイト』第三巻第二号では、「復興のダイナミズム」を特集しておりますので、ご覧下さい)。今回のワークショップでは、被災地の問題点を根底から捉えるような基調講演と合わせまして、この特集の中から、集積型の産業・商業に関わる、二つの研究の概要を、ご報告申し上げます。
 当学会は、通常はビジネスの問題だけを論じておりますが、今回は、被災地の人々の問題をより深いレベルから捉えるために、野田正彰教授に独自の社会精神医学や比較文化人類学の立場から、基調講演を得まして、引き続き長田区のケミカル・シューズ産業に見るような集積型産業の復興過程、および神戸地区の商業集積、特に商店街の復興過程の実体と課題について、加護野忠男と石井淳蔵とが、特別講演の形でご報告いたします。

プログラム

基調講演
「被災地の構造」
野田 正彰氏 (京都造形芸術大学教授)

特別講演
講演1「商業集積の復興」
石井 淳蔵(神戸大学経営学部教授)

講演2「地域集積型産業—長田のケミカルシューズ産業を中心に—」
加護野 忠男(神戸大学経営学部教授)
司会:金井 壽宏(神戸大学経営学部教授)